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加悦奥峠 不動の滝

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滝めぐり

 

加悦奥峠 不動の滝

―京都府与謝郡与謝野町加悦奥 加悦奥峠―

 

 きのう,雨が降る前に先週訪問した八戸地炭鉱へ探索2回目に行ってきました.府道の横に崩土で内部が確認できない坑口のある谷に少量のボタが残っていて,細かい無煙炭が拾えました.洗っても煤が手に着くので検討したところ石墨があるらしく,それの確認も含めて訪問しました.

 石墨は炭層を石英脈で切っている付近が,やや白っぽく光沢が弱い黒色で,条痕粉が手に着くため,この部分が石墨のようです.石英脈から離れるにしたがって,本来の無煙炭の光沢になっていました.石英脈で切った石墨様の部分はほかの無煙炭より比重が明らかにあるように感じました.

 ぼたの中は炭層と頁岩の境を薄く剥がすとシダ化石が少し出てきました.細かい断層で切られているらしく,すぐ粉状になりました.

 坑口のある谷のほかの谷にもボタが残っていないか,付近を探索しました.坑口のあった谷の東へ2つ目の谷に明確なズリ山が残っていました.こちらの府道の脇で交通至便です.坑口のあった谷よりも石炭の粒が小さく,こちらは本物の廃石捨て場のようでした.ほか確認した鉱物は石英・方解石・菱鉄鉱?などでした.

 菱鉄鉱は15年くらい前,学生の頃に筑豊飯塚の忠隈炭鉱のボタ山へ行ったときに泥質岩中に脈をなす菱鉄鉱を観察していました.八戸地炭鉱の菱鉄鉱は忠隈炭鉱のよりかなり粒が小さいのですが,塩酸の簡易な実験で炭酸塩であることを確認しました.

 

 その帰りに渋滞する都市圏を離れて山岳コースで南下しました.その途中でこの滝がありましたので,寄って見ました.

 府道701号,旧加悦町の中心部から西進する府道に入りました.在所を抜け,2車線道路だった府道が単線になった先の北側の尾根の鼻に長石を稼業した坑口がありました.

長石の坑口.

 

 上の写真の東隣りにももう一つ.さらにこの2つの坑口の上にマウンドがあり,この上にもありそうでしたが,鳥獣除けのフェンスが立っていたので,止めておきました.

東の坑口.

 

 ズリは坑口から道路を挟んだ南側に少しありましたが,すでに分解して真砂になっていました.

 

 坑口のところから,大きなヘアピンカーブを越えた辺りに滝がありました.事前にお不動さんらしいという情報は掴んでいました.府道の横に小さな祠があって,その背後に滝はありました.

 

不動の滝.花崗岩の上を滑り落ちています.上の方はナメ滝状になっていました.落差は3m内外.少し水量が少なかった.

 

上の方.

 

 

下の方.

 

 いい感じで苔むしていました.道は南から張り出した尾根を巻くように付いていて,この滝の上の方にあたる沢を府道が横切るところにも,小さな滝がありました.

 

 

以下,アクセスマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため,縮尺は無視しています.参考程度に.

 

 


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