鉱物の顕微鏡写真54 ―クリード石―
産地:Hall mine, San Antone district, San Antonio Mts, Nye Co., Nevada, USA.
(購入品・非売品)
Creedite クリード石
組成:Ca3Al2[F8|(OH)2|SO4]・2H2O 単斜晶系
色:無色・灰色・白色・黄色・黄灰色・黄白色・橙色・黄褐色・赤色・赤褐色・褐色・紫色・帯紫青色.
光沢:ガラス光沢―油脂光沢.
モース硬度:4
比重:2.713~2.73
劈開:[100]一方向に完全.
条痕:白色.
つい最近に本邦でも発見されたらしくて,今まで図鑑や海外産の標本を見ることしか無かった鉱物が,少し身近になってきました.カルシウムと弗素に水酸基に硫酸基に結晶水という,ハロゲン化鉱物なのか硫酸塩鉱物なのかはっきりしない組成の鉱物です.間違っていたら嫌なので,その分類はしていません.上の標本は淡い紫色がよく出ている好感の持てる良品で,店頭で見て財布と相談しながら購入しました.
モリブデンや銅を稼業した鉱山で母岩は花崗岩のようです.標本の裏側に鉛灰色金属光沢の輝水鉛鉱や黄鉄鉱などを伴っています.
(顕微鏡写真です)
光源の加減で,美しい紫色が出てくれませんでした.
こちらは別の部分の拡大です.
こちらは裏側についている輝水鉛鉱の拡大写真です.鉛灰色金属光沢部が輝水鉛鉱です.灰色は石英.乳白色部はやや変質した長石です.
こちらも裏側についている黄鉄鉱です.
もう1産地
産地:Navidad mine(Mina Navidad), Abasolo, Rodeo, Durango, Mexico.
(2019年大阪ショーでP社で購入しました.非売品)
こちらは市場でよく出回っているクリード石の産地のものです.橙色の毬栗状の集合体をした標本です.
その一部の拡大写真です.遠目で見たときは赤褐色ですが,拡大すると無色に近い感じです.
こちらも別の部分の拡大です.背景は同じ弗素の鉱物のホタル石です.
別の部分の拡大です.青色部はホタル石です.中央の白い部分は粘土鉱物のようです.
同じ紫色でも赤みがかったホタル石を伴っています.
この標本にはほかに,晶洞型の水晶を伴っていました.
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