いくつかの研磨した石101
滋賀県東近江市甲津畑 御池鉱山の黄銅鉱を一面研磨して
みました.御池鉱山は鈴鹿山脈の中央部にあたる御在所岳の
西側にあった鉱脈鉱床で,盛業時には多くの坑夫が従事して
いたという.
三重県側から行っても,永源寺の甲津畑から行っても,標高
1000mの峠を越えないとならず,行っては見たかったが,ヤマ
ビルの多さで二の足を踏んでいました.以前に藤原岳に行った
ときはたくさん食われました.
上の標本は訪問された方よりお土産として頂戴したもので,
一面に二次鉱物が吹いていました.一つは二次鉱物の標本と
し,もう一つの上の石は分解してきましたので,表面の二次鉱
物を削り分解してきたところをハンマーで抉り取って,更にまだ
分解の徴候がみられることから,新鮮な部分が出てくるまで一
面研磨しました.
標本の正面です.
(研磨)分解の徴候がみられる部分が無くなるまで,一面研磨
しました.磨っていると黄鉄鉱と磁硫鉄鉱が多く,これは腐っ
てくるな~ と踏み標本が半分になるのを覚悟して磨り込み
ました.母岩は幸いに石英が肉眼的にはほとんど入っておら
ず,白色の部分は主に方解石からなっているようでした.仕
上げは青砥で充分光沢が出てくれました.
(以下,顕微鏡写真です)
主に磁硫鉄鉱・黄鉄鉱からなる部分の拡大写真.
脈石の多い部分.中央よりやや右下当たりの鉛灰色部は
方鉛鉱.
各部位の説明はこんな感じになりました.
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