鉱物の顕微鏡写真２１ ―ノゼアン―
産地：Schellkopf quarry, Brenk, Niederzissen, Eifel,
Rhineland- Palatinate, Germany. (非売品)
Nosean ノゼアン(黝方石)
組成：Na8[SO4|(AlSiO4)6] 立方晶系
色：白色・灰色・灰青色・緑色・褐色・赤色・黒色．
ガラス光沢―亜ガラス光沢．
劈開：一方向に良好．モース硬度：５-５．５，比重2.3-2.4，
条痕：帯青灰色．本邦未産．
和名は黝方石といい，黝の字は青黒いという意味がある．
パソコンでは黝の字を探すのが億劫で，普段はノゼアン
の名前を使用することが多いです．
写真では黒っぽく見えますが，強い光のもとで撮影すると，
和名の通り青黒い色をしています．
標本はどこで購入したかは覚えていない古い標本です．母岩は
響岩というアルカリに富み，石英を含まない準長石を含む火山岩で
前回にも触れましたが，やや脂ぎった玄武岩に似ると紹介しました．
こちらの響岩は色がかなり淡いもので，ノゼアンを多く含むため，
ノゼアン響岩と元ラベルには記載されていました．
以下顕微鏡写真です．
３枚目の写真の中央のものの拡大写真です．
似た鉱物に方曹達石(Sodalite)と青金石(Lazurite)があり，
３種の中で最も地味な色の鉱物で，流通量も少ないようです．
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