4月末から5月初日まで大阪のOMMビル2Fで
催されていた大阪ショーが終わりました.
終わって3日経ってようやく片付き始めました.
今回の購入標本は仕入れを除いて数点に留まりました.
そのうちの一つを紹介したい.
金銀を含む石英脈(N社で購入).
産地は大分県の鯛生鉱山(鯛生野鉱山)で,元ラベルには明治末期から大正時代の産出とあった.学生時代に九州にいたころ原付で,当山を目指したがガス欠と時間切れで敗退.その後,北部九州を家の車で廻ったときに道の駅に行きました.鉱山設備の遺構と資料館を少し見学した程度で,福岡県側の矢部通洞坑や選鉱所裏を少し覗いてみましたが,真っ白な抜殻がすこしあったくらいでした.資料館にあった鉱石も高品位そうな石が並べられていましたが,時代が古いのとズリ等で見た石とかけ離れていたため,「この鉱山ではこういう鉱石をほっていたんだな―」という感想が得られず,この回も敗退しました.
そのあと金欠で佐渡の墨流し様の銀黒を手放したため,それに代わるような代物を探していました.
今回の大阪ショーで,いろいろと鉱石があるか探してみました.目新しいものはあまりなく,正午過ぎごろにいつも覗いている同じ店でぶらぶらしていたところ上の石を見つけました.
過去2回敗退していたので,一つは迷わず手に取り,もう一つ大きな標本がありました.大きさは上の標本より一回り大きい程度でしたので,迷ってしまい結局2つとも購入しました.
標本は腐った凝灰岩中の石英脈で,脈に沿って緑泥石や絹雲母などの粘土鉱物が間隙に充填していて,一部にのちの鉱化作用で,空隙に結晶したと思われる柱面の無い水晶のガマがついています.
(以下同一標本内で空隙等に見られた鉱物の顕微鏡写真です)
Pyrite 黄鉄鉱.のちの鉱化作用で空隙に生えた水晶の脇に着床していたもの.標本中では金属鉱物の中で割りとよくついていた.
Polybasite 雑銀鉱.表面がやや錆びているため?を付けたいが,多分これ.
横についている破片のようなものを,強い光源で観察すると,やや透き通ったような感のあるルビーシルバーのようなものでした.小さいものなので特定できませんでした.
Silver 自然銀.これもかなり小さいもので,?をつけたいもの.表面がかなり錆びているので,エレクトラムか自然銀かはこの状態では区別できませんでした.あるいは単なるゴミか?
以前から探していた鉱床のものなので今回のは,満足できるものだった.
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