先月にひきつづいて
南の方に行っていました.
畿内とは違い,
山の上のほうの山桜が
満開に近い感じでした.
山の下の方は新緑が生えてきて,
季節は進んでいるようでした.
今回の鉱床探索は,M鉱山付近
になりました.
すぐ近くにある紀州鉱山とともに
この地域では大きな部類に入る
鉱山でしたが,訪山や鉱床探査の
記載が極端に少ない.
選鉱所付近から山裾を大きく迂回
したところにある支山の坑口2か所
に行きました.
坑口はヤブの中か崩壊したようで
よくわかりませんでしたが,ズリは
健在でした.
この付近は昨今の大水害によって地形が抉られたため,災害復旧工事がいたるところで行われていました.ズリ石とも山石とも見分けがつかないゴロ石だらけで,見る気も失せるくらいでした.
県道の脇から路肩がコンクリでしっかり作られた廃林道を辿ると,比較的大きなズリと上の写真の遺構がありました.こちらも水害でズリが大きく抉られ,山石とズリ石の見分けがつかないくらい混在していました.硫化(黄鉄鉱)に少量の黄銅鉱を含んでいる網目状の鉱脈で,斑銅鉱や輝銅鉱が文献に記載されていました.
現地で広く探してみましたが泥質岩に鉱染した貧弱なものがあったにすぎませんでした.
山の地形に沿って,激しく険しく蛇行する,県道から少し林道を下ったところにある支山の一つ.部分的に路肩は弱っているものの基礎的な工事は鉱山がやっているらしくしっかりしてて通行に問題はない.ただし幅員が極端に狭く脱輪注意.痩せ尾根に直接ついている林道で,尾根を回り込んで,わずかな距離を折り返して下に下っていくと写真の現場がある.入り口から片道2㎞程度.川を渡ったところがズリで,石垣が残っていた.
かなり見にくいですが奥に石垣が組んであり,奥に坑口だったと思われる凹地と石組が隠れていました.ズリ石には一か所目の支山と同じような組み合わせの石が見られ,角礫―円礫状の泥質岩の間隙を黄鉄鉱―黄銅鉱で満たした鉱石で,小さなブロックには方解石からなる塊状の石灰岩様のものもありました.
二次鉱物は特にありませんでしたが,硫化物とブロック状石灰石との境界付近に,孔雀石と水亜鉛銅鉱は確認しました.ほかやや片理に沿って割れる泥質岩があり,これの割れ目より薄い板状の石膏がみられました.
鉱石の傾向は北方にある紀州鉱山のものと似ていましたが,こちらの方が全体的に低品位であるように思いました.全体的に低品位でしたが叩く石はたくさんあり,見栄えのするものに黄鉄鉱が細かい水晶と一緒に晶洞をなすものが,結構多くみなれました.
移動距離が長かったので,今回は
2箇所で終了した.
支山から続いている,やたら激しく険しく蛇行する極端に幅員狭小な県道を北上したところにある,展望地.大峯奥駈道の連峰が望めた.右奥のやや尖ったように見えるのは釈迦ヶ岳か? この写真を撮った展望地は足元から数十センチほど滑らしたら100m以上高度のある崩壊地(ガレ地)でおっかない.
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