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鉱物の顕微鏡写真201 イットリウムへランド石

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顕微鏡写真

 

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真201

 

イットリウムへランド石

京都府宮津市奈具海岸

 

 

非売品.中央の橙色―黄褐色板状部がへランド石.

 

 


 

Hellandite-Y イットリウムへランド石

[組成]         (Ca2+,REE)Y3+2Al3+2[(OH)2|B4Si4O22]

[結晶および形態]  単斜晶系.自形結晶は単斜板状・長板状・角柱状

             など.結晶は脆い.いくつかの接触双晶が知られて

             いる.葉片状・束状・球状・塊状集合などになる.

[色]           無色・白色・灰白色・灰色・灰黄色・淡黄色・黄褐色・

             灰緑色・淡褐色・褐色・赤褐色・暗褐色・ピンク色など.

[光沢]         ガラス光沢―油脂光沢.透明―半透明.

[モース硬度]      4.5~6.5

[比重]         2.95~3.63

[劈開]         {100},{010}に乏しい.

[条痕]         白色.

[名称]         オスロ大学の地質学者,アムンド・テオドル・へランド

             (Amund Theodor Helland 1846-1918)に因む.

[原産地]        Lindvikskollen quarry, Lindvikskollen-Kalstadgangen

                          pegmatite, Kragerø, Telemark, Norway.

 


 

 

 本来は京都府の鉱物シリーズで掲載するところですが,顕微鏡写真シリーズの方で掲載することにしました.へランド石の標本が1個しかなく,海外産の標本も無かった.顕微鏡下での拡大画像を随分前に撮影していたのですが,ついに海外産の標本は入手できませんでした.

 

 上の標本は7年~8年まえに知人より提供された標本で,どの部分かわからない標本でした.その後についている箇所を伺ってその部分に矢印を付けた上で顕微鏡写真を撮影しました.

 

 現場は砕石場とのことで,豆ガマの多い花崗岩中にいろいろな鉱物を産したという.筆者は行ったことがありませんでしたが,その当時は有名だったそうです.

 

 母岩は淡桃色のカリ長石,白色の曹長石からなる集合で,長さ約4㎜~5㎜の小さな晶洞を複数伴い,何かの要因で溶脱された長石の上に橙色―黄褐色の板状がいくつかついています.いずれも小さなもので,この画像を撮影した際も顕微鏡で最大まで拡大したうえ,カメラのズーム機能でかなり拡大しています.

 


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