鉱山リスト
兵庫但馬の鉱山1
鉱山リストの久々の更新です.もともと京都府隣接地域のみ掲載しようと考えていて,京都府下全域に大阪北摂地域に兵庫丹波地域を掲載しました.あと,滋賀県湖西と但馬東部が残っていて,鉱山数がかなり多いので頓挫していました.少しずつ更新していこうと思う.
以下の鉱山名は筆者が鉱山史用にいろいろな文献で描き蒐めたものです.沿革がはっきりしないものが多く,近くの大きなヤマに吸収されたものも多数あって,時代が古い所為か追跡できていないものも多数あります.今回は朝来市域にしました.文献は兵庫県但馬の鉱山シリーズの最後に掲載します.
朝日鉱山 兵庫県朝来市和田山町.(金銀銅鉱.慶長年間に発見されたという古い鉱山,遺跡地図に記載があった)
糸井鉱山 兵庫県朝来市和田山町(金銀銅鉱.同じく慶長年間に発見されたという古い鉱山.こちらも遺跡地図に掲載があった.遺構は確認できなかった)
竹内鉱山 兵庫県朝来市和田山町(金銀銅鉱.慶長年間の発見という.)
羅漢鉱山 兵庫県朝来市和田山町(金銀鉛鉱.西床尾山の東の谷沿いのコースに精錬所跡の看板と谷の南岸にひ(金偏に通)押しの坑口が残る)
不動鉱山 兵庫県朝来市和田山町(金鉱?糸井の不動の滝付近にあったのか.大正2年頃に探鉱されたという.)
衣谷鉱山 兵庫県朝来市和田山町(金銀鉱.糸井の大カツラの奥にある.精錬所跡の看板があって,その少し上に閉塞した坑口が一つ残る.)
小屋ヶ谷鉱山 兵庫県朝来市和田山町(金鉱.小屋ヶ谷金山ともいう.室尾山南東の谷付近にあったという.ぬかめひ(金偏に通)と呼ばれる鉱脈を稼業したという.)
与布土鉱山 兵庫県朝来市山東町(銀鉛鉱.菩提の鉱床と石垣谷鉱床があった.磁鉄鉱の多い方鉛鉱からなる鉱石を産した)
奥山鉱山 兵庫県朝来市山東町(銀鉛鉱.大正4年頃に福井県の人が稼業していたという.与布土鉱山の石垣谷鉱床がこれにあたるのかもしれない)
多々良木鉱山 兵庫県朝来市多々良木(銀鉛鉱.多くの間歩があって相当古い時代から採鉱されていた模様.明治の後期に生野鉱山と合併したという)
多々良鉱山 兵庫県朝来市多々良木(銀鉛銅鉱.鉱山自体は多々良木ダムに沈んでいるという)
青倉鉱山 兵庫県朝来市多々良木(銀銅鉱.多々良木側からの青倉神社の旧参道沿いにある.秋季は松茸山になるので注意)
盛生鉱山 兵庫県朝来市山口(銀鉛鉱.明治44年ごろからその名称が見える後に生野鉱山と合併したのか,その後の沿革がはっきりしない)
桝谷鉱山 兵庫県朝来市山口(銀鉛鉱.大正の初めに稼業された.昭和2年に生野鉱山と合併したという)
進藤鉱山 兵庫県朝来市山口(銀銅鉛鉱.大正5年に生産量の記載があった.鉱山名は所有主の苗字.)
山口鉱山 兵庫県朝来市山口(銀銅鉛鉱.明治37年ごろに試掘されたという)
大宮鉱山 兵庫県朝来市平野(銀鉛鉱.明治年間に開発されたという.坑口はコンクリの法面擁護壁で加工されてわからなくなっているという)
三丹鉱山 兵庫県朝来市上八代(鉄鉱.但馬鉄山の一つ.花崗岩中の赤鉄鉱の鉱染鉱床.)
新井鉱山 兵庫県朝来市山本(銀鉛鉱.山本鉱山ともいう.明治の終わりごろにはその名が見える.昭和10年頃までやっていた模様.山本鉱床と八代鉱床があった.多種多様な二次鉱物を産することで有名.)
朝来鉱山 兵庫県朝来市立脇(銀鉛鉱.大正3年~6年ごろに大阪市の人によって稼業されていたという.
大乗鉱山 兵庫県朝来市佐嚢(金銀鉱.佐嚢と南方の能座の間にある西山という山にあった.昭和32年頃まで稼業という)
岩津鉱山 兵庫県朝来市岩津(アンチモン鉱.明治の中期に発見され大正4年ごろまで生産量の記載があった.
生野鉱山 兵庫県朝来市生野町(大同年間から発見開発された本邦屈指の鉱山.この鉱山に関する文献は非常にたくさんあって,追跡できていない)
上生野鉱山 兵庫県朝来市生野町(金銀銅鉱.大正4年頃に探鉱されたという.)
青草鉱山 兵庫県朝来市生野町(金銀鉱.日本金山誌に記載があった.道横付けの鉱山で遺構は坑口だけだった)
簾野鉱山 兵庫県朝来市生野町(ホタル石)
栃原鉱山 兵庫県朝来市生野町(明礬石・蝋石山.明治のころは「明礬山」と呼ばれ,昭和5年ごろに「栃原倉谷鉱山」と呼ばれた.主要鉱石は明礬石や蝋石であったが,黄鉄鉱の鉱染するところは銀分を含有していたという)
大沢鉱山 兵庫県朝来市生野町(蝋石.)
羅漢鉱山.兵庫県朝来市和田山町糸井.
与布土鉱山.兵庫県朝来市山東町.菩提の方の坑口.
青倉鉱山.兵庫県朝来市多々良木.
青草鉱山.兵庫県朝来市生野町.
大沢鉱山.兵庫県朝来市生野町.