岩石
黒雲母花崗岩
福井県敦賀市納間 馬背峠
(非売品)
(Locality: Mazyo touge mountain pass, Nohma, Tsuruga city, Wakasa old
county, Fukui prefecture.)
(サイズ:75㎜×60㎜×20㎜の箱にピタリのサイズ)
Biotite garanite 黒雲母花崗岩
(分類) 深成岩.
(時代) 新生代古第三紀.
(地質) 江若花崗岩体.
(構成) カリ長石(ピンク色),曹長石(白色),石英(灰白色),黒雲母(黒色).
(副成分) 変種ジルコン・褐簾石など.
14年くらい前にサンプリングした岩石です.当時,トンネル工事をしていて,東側に土砂が溜まったところがあって,そこにトンネル内部から出たと思われる岩石がちらほらしていてサンプリングしました.上の石はその一部です.粘土を多く伴っていて,断層でも切ったのかと思っていました.あとで確認するとトンネルの中間あたりに馬背峠断層というのが記載されていました.
当時サンプリングしたのは上の石と,灰白色の石英と1円玉くらいの大きさの雲母がべったりと付いたペグマタイトと,褐簾石のついた石英の3点でした.
現在は花崗岩以外の2つは行方不明になっています.石の裏面にマジックで「つるが市馬背峠」と書いていたので,処分を免れました.改めて掃除したうえで成形しなおして,ラベルを付けました.
全体的にピンク色のカリ長石が目立つ花崗岩で,灰白色の石英が斑状になっていて,黒雲母の量が少なかった.
裏面の曹長石(または灰曹長石)が蝋石化していて,周囲に緑泥石が入っていました.熱水が通ったのかもしれません.
この標本には微細な褐簾石と変種ジルコンが含まれていました.ハロは弱めでほかの稀元素鉱物は少ないように感じました.