今週のはじめ雨が降っているのにマンガン山に行ってきました.大野ダムの近くの山で,傘さして何とか見られる程度でした.一つ高品位っぽいものがあり,掌割りで整形しました.
赤紫色の部分がそれで白―淡褐色の部分が菱マンガン鉱,灰緑色部がテフロ橄欖石,赤紫色の部分を貫く赤褐色部はネオトス石と少量の満礬石榴石を含む石英脈でした.赤紫色部はヤコブス鉱を含んでいるようで磁石に反応があり,磁力の強い部分にテフロ橄欖石と接して帯紫暗赤褐色を呈しています.脈状のヤコブス鉱に接するものは多くがリッベ石であった傾向があり,アレガニー石は菱マンガン鉱中にレンズをなすことが多いので,園石かな?と思っています.分析をすればいいのですが,標本は一つしかないのでしていません.
褐色の菱マンガン鉱中に黒い粒粒が入っていて,二酸化マンガンの汚れだろうと思っていたのですが,ルーペでの観察で閃亜鉛鉱とわかりました.
硫化が入っていると品位が下がるので,出荷の時に回収しなかったものだろう.貯鉱の脇の杉林の中に転がっていました.
さて,銅鉱物ですが稼業当時の鉱石を一つ.
福岡県北九州市小倉南区吉原鉱山の黄銅鉱です.(交換品)大きさは約90mm×75mm×40mmのほぼ黄銅鉱からなる塊状です.この鉱山へは学生のころに3度ほどいきましたが,これほど大きなものはなく方解石や灰鉄輝石中に染まったようなものや,小塊状をなすものしか見られませんでした.
京都亀岡で天然鉱石の販売ならミネラルショップたんくら