たきめぐり
三 滝
兵庫県丹波篠山市野々垣
―市の谷から八上城―
2
高城山に至る市の谷にあった渓流の滝を纏めました.
市の谷コースを下流から遡上して2つ目の堰堤より滝めぐりとなりました.
堰堤から少し登ったところに北側より流入する小さな谷がありました.雨上がりなので,小さな滝があるかもと,登ると最近滝になったような小さな滝がありました.
最近滝になったと思われる滝.黒っぽいチャートの岩盤の上をすべるように水が流れていました.
上の方にもう一段あるらしい.
下段.目測で2mくらいか.
登山道に戻る.渓流の本筋を歩いていると,1mくらいの滝があった.
渓流瀑.落差は目測で1mくらい.
上の方.
下の方.
そこから道なりに登ると,谷は二股になっていて,ここに2条のナメ滝があった.
2条のナメ滝.左手は水量少なく,上方に直瀑があるらしいが,遠くてわからなかった.
右の滝はこんな感じで,落差は2mくらいでした.長さは5mくらいで,これより上はチャートの岩壁に挟まれた,狭い流路で似たようなナメ滝が続きました.
ナメ滝の上流.足元はしっかりしていますが,小さな沢状の地形から水が流れ出ていて,足元がズルズルの箇所がありました.
ここまで来ると足元は安定してきました.
この辺りまでチャートの壁に挟まれた狭い流路に沿う道でした.一つ右側から流入する谷を見送って,その先に進むと大きな水音がしてきました.
三滝.その名前のとおり3段に別れていました.滝標は上段の滝のそばにひっそりとありました.3段合わせて目視で6mくらいの滝で,よく苔生したいい感じの滝でした.
滝壺近くから撮影.ここから見ると,上段の滝は見えませんでした.
上の方.
中段.
下段.
これが滝標.うっかりしていると見過ごす場所にありました.
三滝から上流は傾斜がやや緩くなって,渓流瀑も少なくなりました.
滝の上で鉄板のかました橋を渡る.雨上がりなど水に濡れていると,かなり滑るので注意して通過した.
その先はナメ滝状の滝が一つありました.落差は目視で1mくらいだった.
ナメ滝の先はこの複合瀑がありました.目視では2.5mくらいで,これより上流は平坦になって,渓流瀑はありませんでした.
このさきは再び二股になって,南から流入してくる谷との出合に立派なチャートの壁があって,そこにひ(金偏に通)押しの坑道が一つありました.
ひ(金偏に通)押しの坑道.突いただけなのか,それとも下部が土砂で埋まったのかは判然としませんでした.1mくらい上に穿った跡があり,金属でも試掘した跡なのかはっきりしませんでした.このあたりの珪石山は多紀アルプスにある大規模な珪石山とは違い,規模は小さいので,露天掘りのことが多かった.転石に赤白珪石の破片のようなものは無く,マンガン気も無く,金っ気もありませんでしたので,何を狙ったのだろう.
この先で高城山への道標と出会い,高城山へ向かいました.「1」を参考に.
以下は,今回の高城山(八上城)と市の谷の渓流瀑めぐりのルートマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.
―コースタイム―
登り 1時間4分.
市の谷登山道入口――三滝――朝路池跡――大竪堀――山頂
23分 16分 2分 23分
下り 41分
山頂――大竪堀――朝路池跡――三滝――市の谷登山道入口
6分 1分 19分 15分
計.1時間45分(休憩時間込み).下りに時間を要しているのは,足元が緩く,滑落を防ぐため慎重に下っているのと,上のルートマップを描くための下書きをしながら下ったため,余計に時間がかかってしまいました.