露頭めぐり
鈴鹿山脈西側の焼けと硫化露頭
滋賀県甲賀市土山町
本来はこのあたりで滝めぐりをする予定でしたが,はじめに入った水木谷の滝の入口付近でヤマビルが3箇所くっついていたので,予定を変更して露頭めぐりにしました.
ここから入って滝を拝もうかと思っていた矢先に,すでにヤマビルがいることが分かって,入口から100mほど行ったところで引き返しました.
この谷の東岸に,硫化と思われる焼けがあったので,近寄ってみました.
焼け.幅は2m前後で延長は目視で確認できる範囲で7~8m位でした.
母岩は分解してはっきりしていませんでした.頁岩のような岩石(ホルンフェルスかも)で断裂したように見える塊状の焼けが何か所か確認できました.
露頭の上に攀じって登ったところ,谷に面して凹地があって,下の方に鉱石らしきものがありました.ここを突いたのかもしれません.
その坑口と思われる凹地の直下の川原に焼けた石英質の塊がありました.これより上流にはほとんどなく,焼けのある尾根の鼻より下にもいくつかこういう石が見られました.
ここから,少し上流に行くと武平峠に至り,土山側から登り始めてはじめのヘアピンカーブのところにも鉱脈があって,こちらは鈴鹿スカイラインの工事中に出たといわれている露頭です.その脈の延長に「稲ヶ谷鉱山」があって,同じような鉱石がでていました.
露頭のある川原.
硫化の露頭.幅は4~5mくらいで,地表に出ている高さは約1.5m.
最近に欠かれたと思われる部分が半錆びでありました.磁硫鉄鉱はただちにさびてくるので黒っぽくなっています.閃亜鉛鉱は黒くても劈開の感じで判別でき画像の右端の方に少し入っていました.
こちらは川原の中になった,たぶん湖東流紋岩類と思われる岩石です.巨大な斜長石が挟まっていました.
こちらも河原の岩で,丸ボウズになったペグマタイトです.
土山町まで下道でだらだら走ってきたのですが,片道3時間半もかかってしまいました.帰りは甲南町を通って,阿山に抜け,信楽を通って帰ったのですがそれでも2時間はかかってしまいました.やはり東へ行くより,西へ行く方が効率はよさそうです.