たきめぐり
龍王の滝
京都府綴喜郡井手町多賀南谷川流域
先週は井手玉川の上流へ行きましたが,今回は多賀の南谷川流域へ行きました.井手玉川と南谷川に南北に挟まれた山地に,北から北峰・大峰・大山と3つの山が連なっていて南端の大山に,かつて多賀鉱山がありました.強い熱変成を受けたマンガン鉱床で,戦前~戦後にかけて操業されたそうです.それより東北東に第二多賀鉱床があって,その北側は広く花崗岩のようで,いままで探索してきませんでした.滝もあるらしいので,ひとまず行ってきました.
多賀までは,国道1号を南下して,山城大橋を経由して,果樹園方面から行きました.果樹園の先で南岸の斜面に取着く林道を登っていくと,諸所に茶畑が現れ,その先の分岐で細い林道の方に取りました.道標があって滝までの道のりがあらわされていました.はじめは路面の多少禿げた舗装路で,その先でダートになりました.滝までは「車で行かない方が無難かも」という事前の情報がありましたが,当方は軽4なので北の方の林道に比べたらずいぶんマシな走りやすい林道でした(それでも5ナンバーや3ナンバーだったら歩きの方が無難かも).道なりに進むと道標が出て,脇に駐車しました.
道標.
現地案内板.
あとは道標のところから川に向かって下って行くだけでした.行程が短そうなので,すべてが写真の収まりそうです.
ここまで降りてくると水音が近づいてきて,いかにも滝の在りそうな感が出てきました.この先の分岐でコンクリタタキの道の方に取りました.僅かな距離で,滝の横に出ましたが,手前の岩が北に張り出していて,正面から拝むことが出来ませんでした.少し下流の道の脇から先人が下ったような跡がありましたので,おそるおそる慎重に下ったところ,眼下にあった大岩の上まで行って,対岸の少し川原のようになったところから,滝が拝めました.
龍王の滝.落差は入口の案内板で13mくらいとありましたが,目視では8~9mくらいだろうか.2段の直瀑で,粒の細かい花崗岩でできているようでした.ほかに滝に向かって右側の岸壁の上にお不動さんの像が確認できました.
上の方.
下の方.
滝のすぐ北側の岸壁に岩脈のようなものがありました.水が染みたように黒っぽくなっていて,岸壁の直下では観察し辛かったので,少し登って,撮影しました.
岩脈.断層かもしれませんが,縦に切っています.
拡大.
岩脈の足元は滝壺なので,何で構成されているのかは観察できませんでした.駐車ポイントに戻って,改めて案内板をみると,南の尾根続きの大峰もセットのように感じましたので,そっちも行ってみることにしました.
以下は,滝周辺のマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.
滝までは道標のところより片道約5分.