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鉱物の顕微鏡写真149 ―スコート石―

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顕微鏡写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉱物の顕微鏡写真149

―スコート石―

 

産地:岡山県高梁市備中町布賀 道路際露頭(非売品).

 

 

Scawtite    スコート石

[組成]             Ca2+7[CO3|Si6O18]・2H2O

[結晶]             単斜晶系.自形は角柱・板状・板柱状など.多く塊

                 状.繊維状・球状・薔薇状の集合などになる.

[色]               無色・白色・灰白色・灰色・淡黄色・淡紅色など.

[光沢]             ガラス光沢~絹糸光沢.

[モース硬度]          4~5

[比重]             2.71~2.74

[劈開]             {001}に完全.{010}に乏しい.

[条痕]             白色.

[原産地]            Scawt Hill, Larne,Antrim. Northern Ireland, UK.

[名称]             原産地の Scawt Hill  に因む.

 

 

 カルシウムと硼素の鉱物を多産している布賀の鉱物のうち,ずっとどの部位を指すか分からなかった鉱物です.出た現場はずいぶん前の布賀の巡検の時に知人より,ここのカーブのところからスコート石や大江石・バルトフォンティン石などの鉱物が出た,と教わりました.小さな露頭でカメラに収めただけでスル―しました.小さなサンプルを持っていましたので,そのときは何とも思いませんでした.あとで少し後悔しました.その少しあとでまた別の知人より,スコート石の標本を頂戴しました.こちらは塊状のスコート石で俄かにピンク色を帯びたところスコート石だと教わりました.

 

上の石がその時の塊状のスコート石の標本です.(非売品)

 

 灰緑色~黒っぽく見える塊状のゲーレン石,灰緑色~黄緑色粒状のヴェスブ石をともなう,俄かにピンク色をした部分だそうです.1978年ごろに蒐集されたとのことでした.

 

 文頭の写真の標本は「結晶がついてるよ」と言われて,少々高価でしたが,購入した標本です.そのごにしばらく行方不明になって,最近整理していたところ出てきました.保存が悪かったのか空隙の部分を指示していた矢印が腐りかけていて,掃除したうえで矢印を張り替えました.それに伴って今回の更新用に顕微鏡写真を撮りました.

 

 

小さいサンプルで淡褐色―淡紅色繊維状の大江石―バルトフォンティン石(右下の筋状に見える部分)を伴う,やや光沢の強い印象の塊状をしていました.

 その一部に空隙があって,かなり小さいですが,角柱状の結晶が観察できました.

 

かなり拡大した写真です.無色透明な角柱状の結晶が観察できました.

 

 

 


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