研磨石
いくつかの研磨した石278
研磨面.
未研磨の面.
滋賀県高島市朽木宮前坊 御宮前鉱山のアフテンスク鉱からなる二酸化マンガンを一面研磨しました.今回は標本作成中に出た木っ端を使用しました.
比良山の花崗岩体の西縁に接し,やや熱変成を受けた堆積岩中のマンガン鉱床の酸化帯より産したもので,母岩の泥質岩を交代するような感じで産しました.
(研磨)二酸化マンガンの鉱物なので,軟いと踏んで磨り始めました.予想通り軟らかくて,磨っている振動で端の方からパシパシ割れていく部分がありました.程よく平滑になったところで,1000番手のペーパーで仕上げをしました.
(以下,顕微鏡下での観察です)
研磨すると微細な六角の外形でもみられるかも...と安易な思いで手を出しましたが,青色味を帯びた鋼灰色金属光沢の塊状でした.
それでも何とか外形の出そうな部分を選んで拡大写真を撮りました.白っぽく光って見える部分が「ぎら鉱」でアフテンスク鉱を主とする部分です.褐色部は風化した泥質岩でこの写真ではほかの外形のはっきりした鉱物は見られませんでした.
こちらに三角形のような抜跡のような部分があって,余っていた木っ端をハンマーですりつぶして,残砂を顕微鏡観察したところ細かい石榴石でした.上の写真の抜けたような跡は石榴石があったところのようです.