研磨石
いくつかの研磨した石265
研磨面.
京都府福知山市大江町仏性寺 河守鉱山の滑石を一面研磨しました.数年前に6号竪坑のズリでサンプリングした石で,放射状集合の滑石を磨ってみたら繊維が見えるかもと思って一面研磨にしました.
未研磨の面がこんな感じで,放射状集合になっています.
葉片状になっています.
(研磨) モース硬度1の滑石と磁硫鉄鉱の集合なので,やわらかく早く磨りあがりました.通常の磁硫鉄鉱を含む集合を研磨すると,金属の部分が柔らかく,その部分だけ凹んでしまうのですが,今回は一番硬い石が磁硫鉄鉱で気を抜くと先に滑石が磨り減ってしまいました.さきに磁硫鉄鉱の部分を研磨して後で滑石の部分を研磨しました.粗削りでだいたい平滑になったのですが,仕上げで滑石が先に磨れてしまって,また凹んでしまいました.改めて磁硫鉄鉱のところを1000番手くらいのペーパーで磨って,高さを調整してから青砥で仕上げました.
(以下,顕微鏡下での観察です)
帯紅真鍮色金属光沢部が磁硫鉄鉱です.黄色―黄白色繊維状に見える部分が滑石です.
研磨前の肉眼での観察では黄銅鉱は入っていませんでしたが,研磨したところ少しだけ入っていました.
繊維状に見える滑石の拡大.ほかの繊維状に見える鉱物は研磨すると,それなりの飾り石までは行きませんが,繊維状・放射状が浮だってキレイになるのですが,滑石はやわらかいので,この程度のようです.
黄銅鉱の拡大です.前述のとおり研磨前の肉眼観察では入っていませんでした.研磨したところ出てきました.黄色の部分は滑石です.