研磨石
いくつかの研磨した石250
山形県東置賜郡高畠町金原 金原鉱山の石英中の黄銅鉱を一面研磨しました.今回は標本成形時に出た木っ端の一部を研磨しました.やや珪化した凝灰岩を切る石英脈に黄銅色の黄銅鉱が入っていて,母岩との境界に何か鉱物を伴っていないかを確認するために研磨しました.
未研磨の面はこんな感じです.石英の部分は中央より右手にある三角形に近い輪郭をする部分にあって,ほかの白色部は珪化した凝灰岩です.
(研磨) 凝灰岩がかなり変質していて,触れた感じがガサガサしていたため,うまく磨りあがるか,不透明でしたが,ひとまず磨ってみると柔らかかった.先に擦り切れて凹んでしまいそうで,先に硬い石英の部分を磨ってから高さを合わせました.仕上げは青砥で充分光沢が出てくれました.
(以下,研磨面の観察です)
研磨面はこんな感じになりました.褐色の部分は水酸化鉄によると思われる染みです.
黄銅鉱の拡大です.黒っぽい部分が閃亜鉛鉱かと思いましたが,錆び色のようで,閃亜鉛鉱は含まれていませんでした.
変質した凝灰岩中にあった黄鉄鉱.黄銅鉱に似ていますが輪郭がはっきりしていて色も黄銅鉱より淡いです.
こちらに自形の黄鉄鉱と,上の方に閃亜鉛鉱を含んでいました.