石の話
白水鉱山の満礬石榴石
以前に同地のパイロクスマンガン石の微細な結晶を掲載しましたが,今回は満礬石榴石です.数年前にサンプリングした小さな石で,表面に粒の粗い方解石が充填していました.これを簡単に掃除した上で塩酸で方解石を処理しました.
サイズはこれくらいです.(非売品).
もともと空隙を充填している方解石の上に結晶面の一部が浮いていて,サンプルとしてサンプリングしました.最近はあまりサイズの大きなサンプルは蒐ていませんので丁度のサイズです.方解石を溶かした後で,重曹につけて中和させました.風乾後に顕微鏡観察をしたところ,半分だけ結晶が残っていました.
黄色みの強い満礬石榴石でした.内部に角閃石類のような針状の鉱物が入っているように見えました.
そのほかの部分の拡大です.黄色の粉末のようなところも満礬石榴石でした.光沢が強いのが判定のポイントでした.
黄色い部分が満礬石榴石です.
間隙にみられるばら輝石―パイロクスマンガン石系の結晶です.単結晶になっている部分を探すと,これ一つありました.めっちゃちっさいです.最近になってばら輝石が細分化されてもはや肉眼では判別不可能になってしまいました.
ついさっきにブログ上で化学組成式の上付き下付きの方法を見つけましたので,今までの記事を徐々にやり直していくつもりです.