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Channel: 天然鉱石専門店 ミネラルショップ たんくらのブログ
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いくつかの研磨した石245

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 コロナ禍で外に出られないので,ひたすら

 石を磨っています.

 

研磨石

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくつかの研磨した石245

 広島県庄原市東城町帝釈宇山 銭瓶山鉱山の碧玉と云っていた石を一面研磨しました.10年くらい前に訪問してサンプリングした石です.東城町から帝釈峡方面に抜ける県道23号線に沿う,中国道の高架を抜け,粉状の石灰で真っ白になった林道を登っていくと,尾根に上がったところに西へ入る分岐があって,折れた先の小渓に二酸化マンガンがぽろぽろあった,という感じの現場でした.どういうわけか二酸化マンガンはほとんどサンプリングせずに,この石だけサンプリングしたようで,ほかの鉱物は残っていませんでした.この後に近くの大仙鉱山や高山鉱山に行ったのですが,何を見たのかはっきりと覚えてません.何かの文献で碧玉が出てるようなことがあって,頭の隅にあったのか,この石の存在だけが記憶に強く残っています.

 

[研磨]改めて,一面研磨しようと思い手に持った瞬間に碧玉ではないことに気づきました.碧玉が入っている石よりもはるかに重い感じがしました.「碧玉」なのになんでこんなに重いんだろう」.. 粗削りを始めるとすぐに答えが出ました.濃いベンガラ色の磨り汁が出ました.赤鉄鉱(Hematite Fe2O3)でした.

 持ってみた時の違和感がこれでした.母岩は腐った玄武岩質凝灰岩のような岩石で,斑晶が赤鉄鉱で置換されたような感じでした.ほかに母岩側に黄鉄鉱があって,硫黄の蒸気圧がもっと高ければ,この赤色の脈は黄鉄鉱になっていたんだろうと思う.盤際に黒色金属光沢を呈するやや粗い粒があったので,研磨中ではありましたが,顕微鏡を覗くといわゆる雲母鉄鉱と呼ばれるような,金属光沢の赤鉄鉱でした.母岩はやや分解していたので,思ったより早く磨りあがりました.仕上げは青砥で磨っていたのですが,思った以上に光沢が出ず,黄白色のしのぶ石の入ったやや硬い砥石で研磨しました.砥石に石が当たっているか,光の反射を利用してみたところ,光が当たって光沢が出ている部分は主に石英でした.赤鉄鉱の部分はやはり硬度が低いのか先に磨れ切れて凹んでしまいました.

 

[以下,顕微鏡下での観察です]

 

赤鉄鉱脈の盤際,写真中央より左下方に一粒だけ黄鉄鉱が入っていました.

 

 

 

盤際の鏡鉄鉱が集合している部分の拡大です.黒色のコブ状に集合したところが赤鉄鉱です.コブ状の集合の右斜め上の母岩に黄色の黄鉄鉱が人粒だけ入っています.朱赤色の部分は細かい赤鉄鉱のようで,半分粘土化した感じがします.

 

 

朱赤色のキレイな部分の拡大です.右斜め上から左斜め下にいくつか切っている細い脈は石英で,左斜め上から右斜め下に脈のように見えるのは,堆積した年輪のような跡かもしれません.こちらにも黒色金蔵光沢の赤鉄鉱を含んでいます.

 

こちらは脈と母岩の境界がはっきりしない部分の拡大です.写真中の赤―白っぽく見える光沢の強い部分が赤鉄鋼です.

 

母岩の玄武岩質凝灰岩の斑晶が赤鉄鉱に置換されたような部分の拡大です.もとは輝石だったんだろうと推測しました.白く反射しているように見える部分が赤鉄鉱です.灰緑色―暗緑色は緑泥石系の鉱物だろう.

 

 

 


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