滝めぐり
切畑峠西の滝(仮名)
京都府京丹後市久美浜町長野.
真止の滝を辞して,いざみ峠から布袋野に下りました.布袋野の近くにあるペグマタイトに寄りました.幅約5m内外の沢に幅4mほどの岩脈が河原を切っていて,大部分がアプライトの岩脈でしたが,一部にペグマタイト質の岩石が見られました.丹後半島のペグマタイトで著名な大呂や河辺のようなチタンの多いペグマタイトです.規模は大きく無く,アプライト中に捕獲岩のようにぽつぽつと粗い部分があり,場合によっては拳サイズの粗大部が挟まっていて,ここにペグマタイト鉱物が入っていました.過去3回の探索で確認した鉱物は黄鉄鉱・磁鉄鉱・赤鉄鉱・石英・しのぶ石・鋭錐石・ザンソチタン石(ルチル)・方解石・バストネス石・褐簾石・鉄緑閃石・緑泥石などでした.ジルコンはあまりなく,よく岩石中にハロっている赤の染みはほとんどが赤鉄鉱による錆びでした.当地より北の尾根を越えたところに「カンナ山金山」があって赤鉄鉱を産したという話がありました.そちらの方は,給水塔のある谷から少し探索しましたが,掘り跡らしき場所は確認しました.鉱石は特にありませんでした.
話を戻して,露頭の撮影や転石を見て回りました.一見緑泥石に見える粗粒の粒がアプライト中に幾つも挟まっていましたが,表面を少し欠くと,鉄緑閃石でした.脈のようになっている部分は緑泥石で,単独の粒状になっているのが鉄緑閃石でした.質を問わなければ鉄緑閃石はたくさんあって,産状はすべてアプライト中ということがわかりました.
そのあともずっと雨が降っていて網野町側に抜けることにしました.久美浜町長野の在所まで2車線道路だったのが,急に半分以下の幅になって,九十九折れの道になりました.3つ目くらいの大きなカーブのところに,ナメ滝があったので寄ってみました.
切畑峠西の滝(仮名).もう少し水があればそれなりの滝に見えそう.上の方から段になっていて,少なくとも3段はありそうに見えた.
上の方.
下の方.
このあと,雨が強くなってきたので退散しました.
以下は,切畑峠西の滝(仮名)の周辺図です.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視ししています.参考程度に.
滝は府道20号線沿い.道から見えますが,道幅が狭く長居できそうにありません.軽自動車以外の幅の広い車が対向車として来ないか,ハラハラしながら運転していました.また積雪時は通行止めになるそうです.今回は冷たい雨だけで,降雪や積雪はありませんでした.