やまのぼり
―古城山(上林城跡)―
京都府綾部市八津合町城下
国道27号線の通る山家城下町から福井県大飯町に抜ける府道1号線沿いに,福井県方面に行くと右手に見えてくる小山がずっと山城があるようで気になっていました.
今回は舞鶴帯と丹波帯の境界付近をウロウロしてきました.帰りによったのがこの山です.
府道1号線より山に向かって適当に走らせていると,市道の脇より山に登る道があってこれをとりました.少し上ると登山道入り口の標識があって,その付近に駐車しました.
入口.
こんな道を進んでいきます.
尾根を回り込んだら主郭が見えてきました.
この先で折り返して主郭の方へ登っていきました.この写真の左手すぐに,堀の跡のような地形が残っていて,回り込んだ尾根のような部分は曲輪に見えました.
折り返して.
曲輪方面.
林道をだらだら登っていくと頂上台地に出ました.神社と東屋があって,正面奥に現地案内板がありました.
現地案内板より.
現地案内板より.表面だけではなく裏面にも情報がありました.もっと台地の中央に建てたら裏面にも気づくのに..台地の端の方にあるから気づきにくい.
現地案内板より.かなりしっかり発掘をやっているようです.
案内板にあった東の曲輪方面.
南の台地.奥に三角点らしき石柱があったので行ってみました.
本丸とのこと.櫓台のようにも見えるが..
当時の石垣なのか,それが残っていました.ヤブで半分以上見づらい.
古城山山頂.点名.城山.199.33m.4等三角点でした.頭がキレイに残っていました.
ここから遺構をめぐりました.といっても現場はヤブになりかかっていて,見れそうなところだけ見てきました.
現地案内板にあった馬掛曲輪方面.右の端のほうにヤブに隠れてベンチが見えた.
馬掛曲輪に降りて主郭方面.これより先は諸所がヤブになっていて,行きませんでした.
山頂台地に戻って,展望写真を撮りました.
君尾山方面.右の肩にお寺が見えていてる.
八丁の峯方面.
単に「大栗」と呼ばれる峰.東の麓に大栗峠が通っている.
東の奥の方にひときわ高い山がありました.頭巾山かと思いましたが,地形図とコンパスで「天狗畑」と判りました.
天狗畑の西の端山の間から頭巾山が少しだけ,顔を覗かせていました.このあたりでは長老ヶ嶽,地蔵杉に次いで高い山です.
復路は往路を戻りました.
以下はマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いているため縮尺は無視しています.参考程度に.
山城に行く前に上林川の上流付近に行っていました.君尾山の北の谷に超塩基性岩体があって,その周囲に似たような塩基性岩類が無いか,見て回っていました.老富の付近で蛇紋岩の転石があって,その少し下流に炭酸塩を挟んだ千枚岩が見られました.
高波川と呼ばれる谷で,「こんなもんが丹波にあるんや~」って云う岩石がありました.表面がガサガサで,舞鶴帯の泥質の千枚岩の岩片を纏った炭酸塩に富む塩基性岩でした.
ちょっとサンプリングしてきました.黒い部分はクロムスピネル?,ネオジム磁石である程度反応があったためクロム鉄鉱かもしれない.緑色の部分は雲母で,クロムによって着色されたクロム雲母かもしれません.これに似た岩石は関宮超塩基性岩体の周辺部や夏梅鉱山でみました.炭酸塩は苦灰石のようです.
確認のため裏面を少し磨ってみました.
このあたりはいまだ探しに入ったという情報はあまりないので,面白いフィールドかもしれません.機会があったら探してみようと思う.