Quantcast
Channel: 天然鉱石専門店 ミネラルショップ たんくらのブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1632

いくつかの研磨した石146

$
0
0

いくつかの研磨した石146

 

 

 

 滋賀県高島市朽木麻生 乗鞍鉱山のハウスマン鉱(チョコレート鉱)を一面研磨しました.麻生川流域にあるマンガン鉱床で,川を挟んで南北両岸に鉱床がありました.10年以上前にサンプリングした石です.一抱えくらいの大きさで5つのハンドスペシメンと木っ端が残りました.一面研磨は木っ端からとりました.

研磨面ではない標本の表面です.

 

(研磨)研磨にかける面は比較的軟らかそうな二酸化マンガンで覆われたところから磨り始めました.二酸化マンガンの部分が終わってからが長い道のりで,ちょこちょこ磨りで3か月以上かかりました.仕上げは青砥で表面を滑らかにした上で,黄色い砥石でしました.

 

(以下,顕微鏡写真です)

 

 

 

 

 

赤褐色―茶褐色塊状の部分はハウスマン鉱です.淡桃色の染みのように入っているのは菱マンガン鉱.サンプリングした当初は緑色部は重晶石と思っていましたが,磨って顕微鏡下での観察でテフロ橄欖石ということが分かりました.黄鉄鉱や重晶石などの硫黄を含む鉱物はこの石には入っていませんでした.この付近のマンガン鉱山では,ハウスマン鉱中に重晶石がよく入っていて,ズリに放置されていることが多々ありました.この石は当地鉱石のようです.黒色部は二酸化マンガンの鉱物で,横須賀石主体のようです.ほか少量のカリオピライトを伴っていました.

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1632

Trending Articles