いくつかの研磨した石142
京都府京丹後市弥栄町川久保の安山岩を一面研磨してみました.研磨したサンプルは先日に行った,味土野大滝の後に丹後海岸に抜ける道中に寄った川久保の川原でサンプリングしました.両輝石安山岩のようで,赤い紫蘇輝石と中性長石の斑晶が目立ちます.問題は黒豆のように入っている球状の部分です.炭酸塩と思い塩酸で反応を見ましたが,発泡などの反応はありませんでした.そこで一面研磨しました.
現場付近はこんな感じの川です.(下流側を見る)
上流側をみたところ.
(研磨)程よく風化している所為か,一気に磨り上がりました.#1000の砥石でさらに磨きましたがうまく光沢が出てくれませんでした.鴨瀬谷山の砥石で仕上げするとなんとか光沢が出てくれました.
(以下,顕微鏡写真です)
黒豆のような球体の拡大です.鏡下でははっきりしませんでした.改めて割り端を確認すると,内部は角閃石のようです.繊維状になっていました.母岩と接触する部分は光沢がはるかに強く輝石のようです.
中性長石です.京都府下の産地の標本ではあまり観ず,当方では今回初めて見ました.
上の二枚は紫蘇輝石です.赤褐色の半自形をしています.大きいものでは約1.5㎜ありました.
こちらは破面に出ていた紫蘇輝石です.中央のもので約1㎜ありました.