いくつかの研磨した石75
京都府南丹市美山町静原 九鬼谷鉱山美山坑のアズキ色
炭マンを一面研磨してみました.
京都市五条天神川から始まる国道162号線を北上し,小浜に至
るまでに6つの大きな峠を越える.
そのうちトンネルの無い峠は御経坂峠と九鬼ヶ坂があり,鉱山
は国道九鬼ヶ坂の峠の西側にありました.丹波帯のマンガン鉱床
の中央部より少し北にあり,すぐ南方の城山に丹波鉱山が,北西
に高野鉱山が,西方に目を向けると由良川を隔てたところに,
向山栗谷鉱山やその北に三埜鉱山などたくさんのマンガン鉱床が
ありました.
主に二酸化マンガンと炭マンを採鉱していたようで,沢筋に大切
坑と思われる入り口の潰れた坑道の跡と手前にズリが残っていま
した.
上の標本は坑口の前に転がっていたものをサンプリングしたもの
の一部です.小さいのに妙に重量感があって気になっていました.
研磨面の裏面です.酸化被膜が少し残ってしまいました.
(研磨)石英などの硬い鉱物は全く入っていないと踏んで,荒砥で
一気に磨り上げました.のちに鴨瀬谷山の砥石で仕上げしました.
当初,中央の黒色―黒褐色部は,ハウスマン鉱と思っていました.
磨っている時に随分硬い印象があって研磨汁も,いつものチョコレ
―ト鉱の色とはかけ離れた白色に近い色をしていました.
急遽,手持ちの三重県栗原鉱山や滋賀県土倉鉱山のゲージ石
の標本を出してきて,見比べてみました.ルーペで観察すると,
一見塊状に見える部分も,微細な粒状になっていました.分析して
いないので?を2つつけました.
ほか,一応磁力検査し下部の黒色筋状部にヤコブス鉱が含まれ
ているようでした.アレガニー石も写真では暗い園石のような色で
写っていますが,実際はサクラ色に近い色です.
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