大阪府豊能郡能勢町能勢銅山の黄銅鉱―閃亜鉛鉱―磁鉄鉱
鉱石を研磨してみました.超丹波帯の緑色岩中の鉱脈鉱床で
北摂の鉱山の中ではいち早く開かれたといわれているところで
す.ヒカリモノの少ない北部大阪でようやく得た鉱石です.
七宝山親鉉の北部に位置し,特定の鉱山名は無く,この付近
全体で能勢銅山と呼ばれたようです.どういう訳か,七宝山親鉉は
北へあがるほど磁鉄鉱が多くなる傾向にあり,相山間歩や信田の
森の北方の間歩などではよく見られました.七宝山親鉉は吉川の
花折鉱山あたりから桜谷・天狗・光ヶ谷・福原・桐山・高代・尻阪・
見棚・相山・棚谷・妙見・緑青・勝星・押山・灰谷・赤岩・貝尻と北上
し,大阪府内に入り,草原・七星・谷寺などを経て電波塔のある高岳
付近で鉱床は殲滅しているようです.それより北は丹波帯になりま
す.
上の写真は研磨面の裏側で,黄色の部分は黄銅鉱,黒色でやや
粒の大きい部分が閃亜鉛鉱.ほかの黒色部は磁鉄鉱に少量の緑
泥石を混じえています.
石英などの硬度のある鉱物は含まれていなかったので,簡単に
削れてくれました.あとは刃物用の大平山の砥石で仕上げをしま
した.
一面研磨面です.褐色部は酸化被膜です.(以下顕微鏡写真)
黄銅鉱の多い部分.
閃亜鉛鉱の多い部分.(にわかに赤味がある部分)
この鉱床では黄銅鉱・黄鉄鉱・磁硫鉄鉱・閃亜鉛鉱・磁鉄鉱
・方鉛鉱・褐鉄鉱・水亜鉛土などを産しました.
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