Pyroxferroite パイロクス鉄石.京都府京丹後市磯砂鉱山 産.
先日,滝巡りに行きついでに寄った際に,500円玉サイズの小石を一つ道端で拾いました.グーグルのストリートビューで当地付近を検索すると2015年ごろに道路の拡張工事をやっていたみたいで,その後はどうなったのかを少し見に行きました.坑口の前の目障りなフェンスは無く.ズリがあったところまで切ってありました.台風通過直後ともあって街中はあわただしく人出がありましたが,こちらはそうでもなく,道路沿いはきれいに片づけてありました.
何か落ちていないかぶらぶら歩いていると,泥の中に二酸化マンガンで覆われた汚い小石を3つほど見つけ,その中で一番重たい小石を一つだけ拾いました.後は一通りカメラに収めて後にしました.
帰ってから端を欠かすと内部はきれいなピンク色でした.
着色したカリ長石のこともあるので,一面だけ研磨してみました.磨っている途中で,欠かした部分の反対側の面も震動で割れてしまいました.
反対側の割面.中央の白い部分がボヤーっとしていたため,菱マンガン鉱の可能性があり,希塩酸で反応を見ると,発泡しました.
何か炭酸塩のようで,表面が二酸化マンガンで覆われているところから何かマンガンの鉱物ということだけは判りました.
当方の所持しているパイロクス鉄石とは色彩がかなり異なるので,知人に確認するとパイロクス鉄石系の鉱物とのこと.黄色い部分などはそうらしい.
気を良くして,更に砥石で磨いていった.これ以上きれいにならないくらいまで磨ったが,やはり表面が乾くと表面がザラついてくる.オイルのようなものを染みこませるか,悩んだが余り人工的に手を加えたくないので,手近にあるものでダメ元で磨ってみました.
机の横に山積みしてある石から,4年ほど前にベビーサンダーで切断した下払鉱山の含マンガンチャートがあり,表面が鏡面近く研磨できていましたので,ためしにこれで磨ってみました.
硬すぎる石で磨くのは逆行していそうですが,これが案外うまくいって,鏡面磨きに近いくらいに研磨できました.その拡大したものが下の写真です.
一面研磨面の顕微鏡写真.普段の顕微鏡写真なら撮りやすくするために,水滴を垂らして撮影するのですが,今回の写真は風乾後に撮影しました.ガラス光沢が強く出ていい感じの石になりました.
お知らせ
先日,仕入れに行き,いくつか新しい商品を入れました.
新着商品やお問い合わせは こちらから↓
京都亀岡で天然鉱石の販売ならミネラルショップたんくら