ようやく蒸し暑い季節が終わりに近づいて
きました.今年は初夏から乾燥した日が
続いて,探索に出ることができました.
最近は研磨石はやっているのですが,更新に億劫になり
ずっとほかのものを更新していました.
ぼちぼち復活していきたい.
いくつかの研磨した石 55
左右74mm.
兵庫県豊岡市長谷 神美鉱山の金銀鉱.市街地より東に少し行った所に位置する鉱脈鉱床で,工業団地の南側に数条の鉱脈がありました.戦前から戦中の鉱山で,山元で青化製錬をしていたようです.付近の丘陵地帯が工業団地に整備された際に幾つかの遺構は消滅したようで,探すのが少々大変でした.
弁天神社の南方のトンネル付近から東の山にあり.いくつかのサンプルを採取し,そのうちの一つを研磨してみました.基本的に石英脈なのでかなり硬いことを覚悟していましたが,母岩に方解石と赤鉄鉱を含んでいましたので,案外楽に削れてくれました.
磨っているうちにほかの金山の鉱石のような雰囲気が出てきて赤鉄鉱の層が銀黒のように見えてきました.赤鉄鉱は暗赤色土状で,何か源鉱物を交代したような感じで,黄鉄鉱などはこの脈からは見られませんでした.
石英脈に円礫状の凝灰岩質岩が挟まっていてこれに細かい黄鉄鉱を含んでいました.磨って顕微鏡で観察してを繰り返しているうちに,かなり小さな自然金が入っている部分を見つけました.
拡大して,研磨傷が入っているのを確認して,平滑にする前にこれ以上磨るのはやめました.金の付いている部分にテープで覆い,周辺を中砥ぎしました.
双眼顕微鏡で最大まで拡大して,更にカメラのズームを使用してようやくこの写真を撮影したため,多少のピントはボケています.黄色部が金で黒色部は赤鉄鉱です.
当地で確認した鉱物は,自然金・黄鉄鉱・方鉛鉱・石英・赤鉄鉱・褐鉄鉱・二酸化マンガン鉱・方解石・緑泥石・氷長石など.
ほかにホタル石があったそうですが,当方は確認していません.
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