マンガン鉱物
ハウスマン鉱(Hausmannite)
長野県木曽郡木曽町福島 城山鉱山
Locality:Shiroyama Mn mine, Fukushima, Kiso town, Kiso district, Nagano prefecture, Chubu region, Japan.
(購入品・非売品)
Hausmannite
ハウスマン鉱
Mn2+Mn3+2O4
正方晶系．
蛍光灯下で普通に撮影したのですが，妙に赤っぽく写ってしまいました．レンズ状のいわゆるチョコレート鉱という鉱石名でよばれたハウスマン鉱です．最近活動した木曽御嶽の東南東に位置する鉱山で，美濃帯のマンガン鉱床群の続きのようなところだそうです．
遠いので行くことはまず無いと思いますが，サンプルとして購入しました．長野県内のマンガン鉱床は浜横川しか行ったことが無く，売りに出ていればサンプルとして購入していました．
画像中央より右上のほうに,暗赤褐色ないしチョコレート色で,無光沢のレンズ状部がハウスマン鉱です．周囲のややピンク色かがった白色部は菱マンガン鉱．
画像中央より左にある縦に切っている黒い脈はヤコブス鉱で，磁石が引き寄せられました．その周囲の赤褐色―茶褐色ガラス光沢を呈する塊状の部分はカリオピライトです．
ハウスマン鉱を含むマンガン鉱物の集合は比較的高品位鉱石に見えましたが，現場にあったとなると燐分が多いか硫黄分が多いので放置されたのか，出鉱せずに放棄されたかのいずれかなので，裏面も探してみました．
すると裏面の一部に重晶石を伴っていて，細かい黄鉄鉱も含んでいました．硫黄分が多いと鉱山は鉱石にならないので嫌がるという話を伺っていた．それで放棄されたと思われる．