やまのぼり
城山.城山南尾根の若木の植林地帯より.
城 山
―周山城―
京都府京都市右京区京北周山町・柏原町
(2)
前回の続きです.
東面に開ける展望地から,尾根の突端まで登ってきました.尾根の突端は展望があまりなく,古い「周山城址」の石標とアンテナがありました.
周山城址の石標.
アンテナの周りは柵で囲ってあって,その中だけ雑草が繁茂していました.道は柵の北側についていました.
アンテナの先は歩きやすい植林内になりました.
「本丸まで300m」の道標.
この上に郭があるらしい.主郭はもっと上のようでした.
道は尾根の南側を沿って歩くようになっていて,尾根のコブの南側にいくつか自然石を利用したと思われる遺構が見られました.
「枡形虎口」の標識.ここの虎口は大きい方とおもう.丹波の山城でいくつか見に巡っていますが,だいたい小さいものが多くて,ここまで大きなものはありませんでした.
下から見えていた尾根上のコブの上.ここにも何かあったようです.櫓台かも.
「二の丸」の標識.左右に土盛りがあって,何かの遺構と思われるが,山城にある郭のようになっていないので,標識通り二の丸なんだろう.
「登り石垣」の標識.奥に主郭が見えていて,標識のある所からそんなに高度差が無く,石垣らしきものも見受けられない.
城山(標高480m).標識の背後の高みが一番高いようです.地形図で見えているよりも感覚的に広く感じました.Web上で周山城の絵図か何かに天守閣まで描かれたものを見たことがあって,この広さならあったかもしれないと感じました.最高点のコブの裏手に凹地があって,「井戸」らしい.ここから掘り下って,尾根の横から大切か中切で抜いているのかも,と思って,山腹をいろいろ探しましたが,そういう穴はありませんでした.丹波Ⅱ帯の山で,Ⅰ帯よりは少ないものの大規模なマンガン山がたまにあるので,その辺を勘ぐりましたが,無くてほっとしました.この山の筋にいくつかの炉材珪石の山があって,そちらの可能性も勘ぐりましたが,そういう兆候はありませんでした.勘ぐったわけは八木城の北側の山腹にいくつか二酸化マンガンを突いた跡があったためです.
現地案内板.自然地形を利用してかなり広大な山城だったことが伺えました.
ここからは,石垣を見ながら,鬼ヶ坂の国道477号線方面に下っていきました.
「石垣群」の道標.
その途中の石垣.
山に帰りつつある遺構の中をだらだらと下って行ったところ,郭のような地形が南の尾根にもありました.この下にも堀のような窪地があって,その下が鞍部でした.
鞍部の道標.国道477号方面をとりました.
この先が若木の植林帯の展望がしばらく利くところで,ようやく山らしくなりました.
振り返ると城山が大きく佇んでしました.
植林のピーク.見える山は南側の大堰川の対岸にある山で,起伏に乏しく西側に尾山と東側に碁石(碁石坂の頭とか呼ばれる)が見えていました.
北西側も少し展望がありましたが,城山の西の尾根続きにある黒尾山(509m)が少し見えていました.この先は鉄塔があって,鉄塔の巡視路になりました.
鞍部.
小さな谷側へ下っていきました.
谷に出て道なりに行くと,その先にも小尾根の鞍部で,しばらくこの小尾根を伝うようになりました.
尾根道.
尾根に沿う道はあまり続かず,やがて国道沿いの入り口にでました.
ここから道の駅までは国道477号をだらだら歩きました.
以下は,城山(周山城)のルートマップです.いつも通りペイントを使用してフリーハンドで描いています.参考程度に.
コースタイム
道の駅――登山口標柱――林道入口――山道入口――尾根切通
3分 2分 3分 7分
――アンテナ――兵糧蔵――虎口――山頂――鞍部分岐――巡視道入口
18分 2分 5分 3分 16分 27分
巡視道入口から道の駅までは24分.計2時間のコースでした.