顕微鏡写真
鉱物の顕微鏡写真161
セリウムホアキン石
産地:California State Gem mine, Santa Rita peak, New Idria mining district,
San Benito county, California, USA.(非売品).
Joaquinite-(Ce) セリウムホアキン石
[組成] NaFe2+Ba2Ce2Ti4+2[(O,OH)|Si8O24]・H2O
[結晶] 単斜晶系.自形結晶は単斜短柱状・板状・四角錐状な
どになる.集合せずに母岩の上にパラパラ付着している
感じ.
[色] 淡黄色・灰黄色・黄色・黄褐色・暗黄褐色・橙色・赤橙色
・赤褐色など.
[光沢] ガラス光沢.
[モース硬度] 5.5
[比重] 3.62~3.95
[劈開] 1方向に明瞭.
[条痕] 白色.
[名称] 1909年にSan Joaquin Valleyに隣接するJoaquin Ridge
近くで発見されたことに因む.
[原産地] California State Gem mine, Santa Rita peak, Naw Idria
mining district, San Benito county, California, USA.
セリウムサハマ石の次はセリウムホアキン石にしました.ずいぶん前にSan Benitoのベニト石と海王石の結晶がふんだんに着いた標本を入手しました.淡い青白色のベッドの上に光沢の強い濃い赤~黒色の海王石と淡い青色のベニト石が,一緒に付いていて,その周りの飴色の部分はゴミかと思っていました.
今はこの標本は手元に無く,ベニト石と海王石とセリウムホアキン石の三種類の別々の標本として所有しています.
市場でよく見かけるのは上の産地のもので,ほかに北米を中心にいくつかの産地が知られています.
白色は曹達沸石で下地の青色は角閃石の色が透けて見えるようです.
割れた面の拡大です.
当地の標本は塩酸で表面の曹達沸石をエッチングして出しているそうです.
現場は藍閃石片岩を伴う蛇紋岩を切るソーダ沸石脈だそうです.本邦でも出そうですが,今のところ産出していません.